この記事は 2024.8.20 に最新記事として更新されています。
弊社のマレントでマッチングサイト構築を依頼されたご担当者にアンケートをとった結果、マッチングサイト構築で一番かかせない問題が『予算』であるということがわかっています。
予算は潤沢にあればよいのですが、どのプロジェクトでもプロモーション費用などトータルで見ることが多く、システムに割ける費用もパーセンテージで考えなければなりません。
マッチングサイト構築の場合、下記の6点がポイントになります。
① パッケージの要件フィット率を分析
マッチングサイトのサービス構築を依頼する場合、
主にパッケージ型と月額プランのSaas型の2通りのサービス提供の仕方があります。
自分が実現したいサービスに近いパッケージをみるけることが最重要です
どちらのタイプに対しても言えるのは、構想しているサービスの要件がどこまでフィットしているかを考えることです。
Fit & Gap(フィットアンドギャップ)ともいいますが、基本的にこれらがまったくはまっているということは初期段階ではあまりないと考えた方がいいです。
まずは、Saasサービスやパッケージの仕様や機能一覧をうけとり、どこまでがフィットしているかを分析します。
パッケージから開発を行う場合、パッケージ提供元の会社のサポート体制なども確認しておくことがよいです。
② システム開発会社の料金相場と予算設定
カスタマイズ料金は、仕様や工数によって異なると思いますが、各社ピンキリです。
この部分は単体で仕様の工数をだしてくれるところもありますが、算出方法がシステム開発会社により異なってくるのでなんとも言えないことが多いです。
しかし工数を算出する場合、下記のような計算で算出することが一般的です。
工数=作業時間×作業人数
人日を出す場合の計算は、工数 ÷ 8(時間)
人月を出す場合の計算は、工数 ÷ 8(時間)÷ 20(日数)で計算することが多いです。
しかし、上記はあくまで概算にしかならず結局は各社の見積もり次第になるケースがほとんどです。
あらかじめ仕様などのチェックを入念に行い相談するようにしましょう。
③ 最適な導入選択:SaaS型 vs パッケージ型
これは①でも記述しましたが、基本的にパッケージ型のケースしか資産にはならないと言えます。
これは設置先がどこになるかが問題です。
自社のサービスをもし他社に譲るとなった時の契約がしやすいのはいずれもパッケージ型です。
自社契約サーバーでのパッケージ型導入
この場合、ソースコードが自社サーバー内にあるのでベンダーロックがかかっていない限り、自社でカスタマイズなど開発を進めることができます。
また、他社にも開発を依頼することができるのがメリットです。
システム開発会社提供のSaaS型・月額プラン
設置先が、サービス提供元のシステム開発会社の場合は、その開発会社にカスタマイズを依存するしかありません。
まれに、月額プランでも途中からパッケージ買切りに移行させてくれるベンダーも存在します。(この部分は依頼する前に確認をしなければならない部分です)
これをシステムのリプレイスといいますが、結局はパッケージからの構築がよいという判断になり、パッケージ+カスタマイズを選ぶことになります。
また、すでにスタートしてしまっているサービスであれば、同じ機能と同等のサービスを組まなければならないため、コストはかなりかかってしまうことも少なくありません。
たいていの場合、Saas・月額プランからの自社サービスへリプレイスする案件では最終的にコストが見合わずに、サービス終了かリプレイスを頑張ってコストをきってでも開発を押し切るというどちらかになるケースがほとんどです。
月額プランのサービスを開始するときはかなり慎重に検討しなければならないといえます。
④ プロジェクト完了までの納期を確認する
通常の場合、下記のフローに沿って開発を進めていきます。
仕様や要件フィット率によりさまざまですが、下記が目安となります。
一般的なフルスクラッチの場合:6〜12ヶ月程
パッケージを使う場合:3〜5ヶ月程
WordPressで構築した場合:3〜4ヶ月程
大規模な開発:6〜10ヶ月程
なお、仕様や規模などによりずれ込んだりする場合も多く、納期に関しては1〜3ヶ月ほどバッファを見ておく必要があります。
すでにブラッシュアップされているパッケージ版ですと比較的デバッグが少なく済み、より短期間でサービス開始ができるといえます。
しかし、注意したいのが下記の点です。
・決済会社の審査やAPIコード等の提出の遅れによる全体的な遅延
・そのほか第三者サービスの審査や必要情報提出の遅れによる全体的な遅延
決済会社でクレジット決済の導入をしていた場合、
審査にどれだけ時間がかかるのかなども事前に確認していく方がよいです。
かならず、システム開発会社に相談したと同時に決済会社への審査も開始をするようにしましょう。
⑤ カスタマイズ可能なパッケージを選ぶ
パッケージ版からカスタマイズをしてオリジナルのマッチングサイトを構築したとき、
一番注意したいのがカスタマイズができるかどうかということです。
自社のなかで追加カスタマイズや調整を行いたいときは、かならずパッケージを選択し、カスタマイズできるかを確認しましょう。
⑥ MVP(Minimum Viable Product)戦略で効果的な開発を
マレントでもよくご相談いただいた時によくあるケースが、仕様もりもりの状態です。
ウェブサービスの初期ローンチ時期は、できるだけ仕様はまとめて、シンプルにします。
こうすることで、よりサービスの本質がわかりやすくなります。
段階としては、下記のとおりです。
1. パッケージ+ミニマム仕様を組み合わせて実装
サービス立ち上げの初期段階で、自社のマッチングサービスのコアコンピタンスを必ずはっきりさせましょう。
どの仕様が他社と差別化を図れているのか、類似サービスがあったとしても存在意義があるのかなどです。
2. ユーザーフィードバックを活用した改善
サービスローンチ後に、かならずユーザーからのアンケートでフィードバックを受けるようにします。
要望により、サービスに本当に必要だったものがみえてきます。
3. アンケート結果を基に再検討と実装判断
フィードバックを照らし合わせ、費用対効果がありそうな部分から改修をおこなっていきます。
これらを繰り返しながらサービスをブラッシュアップしていく必要があります。