「CtoCサービスで個人がユーザー登録 → そのまま報酬を受け取れるサービスを作りたい」
「マッチングサイトの振込業務を自動化したい」
「副業・マッチング・スキルシェア系のサービスをローンチしたい」
そんな時に避けて通れないのが StripeConnect(ストライプコネクト)というサービスです。
運営企業が必ず直面するのが、「個人ユーザーへの売上分配」という仕組みを自動化したい時に使うことが多いです。
StripeConnectとは?

Stripe Connect(ストライプコネクト)とは、CtoCサービスやビジネスマッチングで発生した売上を
「登録しているユーザーにお金を自動で振り分けられる決済システム」 です。
プラットフォームやマーケットプレイス向けに設計された 「決済+資金移動(売上の分配)+KYC(本人確認)や送金管理をまとめて提供する仕組み」 になっており、個々の出品者・クリエイター・フリーランスへ自動で支払いを行ったり、取引ごとに運営の手数料を差し引いたりする用途に最適化されているため、経理処理が非常に楽になるというメリットがあります。
1. Stripe Connectを採用する理由
通常の決済会社では、決済会社から直接個人や企業へ報酬を分配することはできません。
しかし、このStripeConnectでは、購入者が決済した金額を、管理者が承認ボタンを押すだけで、出品者へ分配されるイメージになります。
StripeConnectをいれることで経理処理が楽になるサービス一例
✔ ビジネスマッチング
✔ スキルシェアサービス
✔ マッチングサイト
✔ フリーランス仲介
✔ CtoC/マーケットプレイス
✔ シェアリング(スペース/モノ)
✔ バイトスポット系(稼働したら報酬が発生)
普通の決済では、第三者に振込すると
・資金移動業法
・犯罪収益移転防止法
・本人確認義務
などにぶつかります。
しかし、StripeConnect では、本人確認(KYC)〜振込管理までもStripeが代行するため、企業が金融業務を抱えずに済むというのが最大のメリットです。
Connect導入により実現できること
・本人確認(KYC)をStripe側で代行 → 運営は個人情報を保持せずリスク低減
・利用者へ自動振込(振込サイクル・出資比率も管理可能)
・手数料徴収(アプリケーションフィー)を標準機能で実装可能
・国際的なコンプライアンスに準拠した決済基盤を短期間で構築
“金融周りの実装負荷とリスクを最小限に抑えられる”ことが最大の採用理由です。
ただデメリットも多少は存在しており、下記になります。
・実装コストがやや高い
・承認作業が必要なため、半自動となるため全自動にはならない
・少なくとも出品ユーザーが運営者もふくめてStripeアカウントを取得しなければならない
2. 導入プロセスの全体像
実装までの流れはシンプルですが、事前設計が重要です。
1. 導入フロー(全体像)
2. Stripe Connectの有効化
3. プラットフォーム側アカウントの設定
4. 利用者向け「Connectアカウント」の作成
5. Stripeホスト画面での本人確認(OAuth連携)
決済発生 → 手数料計算 → 利用者への自動振込
(Connect連携ボタン表示画面)

(Stripeの本人確認画面)

これらの画面はすべてStripe側でホストされるため、運営企業はセキュリティ対応の負担を大きく軽減できます。
3. 実装で特に注意するポイント
① リダイレクトURLの設計
ConnectはOAuth連携のため、
成功/失敗/キャンセルそれぞれの遷移先を明確に設定する必要があります。
特に成功URLは、本人確認の進行状況(未完了・完了・要再認証)により文言を出し分けるとユーザーの離脱防止に効果的です。
② テスト/本番環境でアカウントが別管理
Stripe Connectは、テスト環境・本番環境それぞれで、別アカウントとして扱われる点が特徴です。
・テスト環境のConnectアカウント → 本番では使用不可
・本番用は必ず“本番モード”で作成が必要
事前に「環境別のアカウント管理フロー」を設計しておくとスムーズです。
③ 手数料(フィー)と入金サイクルの判断
Connectでは、決済ごとに“アプリケーションフィー”として運営手数料を設定できます。
売上 → Stripe → 運営手数料を控除 → 利用者へ自動振込
振込サイクル:標準は毎週/毎月、初回振込はやや長め
これらをユーザー向けガイドやFAQに明記しておくと、サポート負荷が軽減します。
4. 運用して見えてきたメリット
1. セキュリティとコンプライアンス対応が強化
決済情報・銀行口座情報はStripe側がすべて保持するため、
運営側は個人データを持つ必要がありません。
金融リスク・情報管理リスクを大幅に軽減できます。
2. オペレーション負荷が大幅に減少
振込処理、未登録ユーザーの対応、本人確認のリマインドなど
従来は運営が個別対応していた業務が
Stripeの標準機能として自動化されます。
3. スケールするほどメリットが大きい
ユーザー数・決済数が増加しても、
運営側のバックオフィス業務はほぼ増えません。
CtoC系/マッチング系のサービスとは極めて相性が良いと感じました。
Stripe Connect導入をご検討の企業様へ
ビジネスマッチングで、サービスへのStripe Connectを導入や実装に関するご相談がございましたら、どうぞお気軽にお問い合わせください。
担当者より詳細をご案内いたします。




