この記事は 2024.10.14 に最新記事として更新されています。
日々、マッチングサイト構築についてのお問い合わせやご相談を月間で平均100-120件以上のお問い合わせをいただいております。
できるだけその日にご返信しております。
中でも新規立ち上げの次に特に多いのが、WordPressをベースに作って欲しいという案件、過去開発からの実装再開案件や、CMSで作ったサイトの修正です。
他社で開発を依頼していたが飛ばれたので、続きから見積もって欲しいという案件もあります。
よくWordPressで作って欲しいという、その方が安価だと思うからということでWordPressをベースにマッチングサイトを構築してほしいというご依頼があります。
それぞれ一長一短があります。
少し説明していきます。
なぜマッチングサイトはWordPressやEC-CUBEではつくらないのかの本当の理由
結論から言うと、下記の3点で断念しました。
それぞれデメリットが大きいので、基本的にサービスサイトはWordPressではつくりません。
【理由1】WordPressのアップデートが頻繁すぎる
【理由2】アップデートによる修正や気づかないエラーに費用や時間がかかる
【理由3】結局、自社システムのリプレイスを考えるが、同じ要件でオリジナルで作る頃にはまた費用と時間がかかる
【理由1】WordPressのアップデートが頻繁すぎる
WordPressはアップデートがとにかく激しい!
ハウス系のWebデザイナーさんだったら下記の画像をみても、プラグインなどのアップデートボタンを簡単には押さないはずです。
SEOプラグインや解析系など基幹に関わらないプラグインのアップデートは良いのですが、デザイン部分や機能にかかるプラグインはデザイン崩れとエラーがでることがあるので、アップデートしないというのも選択肢の一つです。
とはいえ、そのままでは脆弱性やセキュリティなどの問題になりかねないので、どこかの段階ではアップデートする必要が出てくるのですが、開発を外注するしかない企業はここでもまたお金の話になります。
アップデートにあわせて費用がかさむので、体力のない企業はサービスを終了せざるを得ないです。
これは、アプリ化を希望される方にも言いたいですが、アプリに対しても同じことが言えます。
次に続きます。
【理由2】アップデートによる修正やエラーに費用や時間がかかる
とにかくWordPressでのマッチングサイトを構築すると、プラグインやWordPressそのもののアップデートでエラーが発生する場合があります。
【理由3】サービスサイトの成長に合わせてリプレイスに費用と時間がかかる
あるあるなのですが、WordPressで耐えきれないシステムになってきた時、そろそろシステムを刷新してリプレイスをしようという話になります。
要はうまく行った時の事例ですね。
この場合もまた、同じものをつくろうとして開発言語はいっしょであれどもフレームワークの違いなどで作り直しと言うこともよくあります。
【参考記事】LaravelとWordPressの徹底比較
それでもまだ、WordPressでサービスサイトを作りたがる人がいます
よくWordPressのテーマ販売の会社さんが、それはシステム会社がシステムを売れるようにするための謳い文句だと言われますが違います。
しっかりとした根拠があります。
WordPressでつくったほうがいいサイト
もともと、WordPressでつくったほうがいい、適しているものとして、ホームページ制作や、コーポレートサイトなどの見せるだけの紹介サイトであれば、WordPressでつくるべきです。
もともと簡易なブログシステムから普及したWordPressなので、相性がいいのです。
システム会社でつくったほうがいいサイト
しかし、見せるだけのサイトではなく、そのサイトでなにか決済したり購入させる場合はどうでしょうか?
購入させたり、会員登録したりするサイトをサービスサイトといいます。
会員登録をするということは、新規登録フォーム画面やカートに入れるボタン、ページも必要です。
WordPressは、無料でダウンロードできてしまうので、よく頻繁にワードプレスが使われていることから、より強固なセキュリティなどを本来は求めなければならないはずなのです。
よくWordPressの場合は、重大な脆弱性が…という報告をあたらしいアップデートに合わせて提示してきます。
ええ…脆弱性…となりますが、制作会社はWordPressをおすすめしただけと言うし、ほかの企業もたくさん使っているし、WordPressの提供元はそもそも海外だしで、脆弱性大丈夫行ってよしのような感覚でまかりとおっているわけです。
弊社の事例でいくと、何個のマッチングサイトを運用しており、さまざまな形態で運用していました。
その一つでWordPressで構築したコミュニティマッチングサイトが成長しつつありました。
この時会員数が1万人超えており、2000人ほどがアクティブユーザーだった場合、サーバーをとりあえずAWSに移転して、インフラである程度整えている状態にしました。
しかしここからマーケ部隊が見切りで宣伝を打ってしまい、リプレイスを急ぐことにしました。
かなり時間がかかりました。
同じ仕様ですが、Laravelで組み替えることになるので同じ機能と仕様で実装できない部分も少しありました。
既存の仕様を一部Omitしながらなんとかローンチまでしましたが、社内のリソースが偏ってしまいかなり大変なことになりました。
WordPressで作られたサイトが成長してきた時、リプレイスの作業が必須となり、対応ができない場合サービスが終了になることが多いです
外注しながらの企業であればまったくおすすめしません。
マッチングサイト構築で使えそうだったけど断念したCMSたち
これまでに弊社でもマッチングサイトを構築するまでに検討したCMSが下記になります。
それぞれ完全には否定しませんが、これらを使ってのマッチングサイト構築やサービスサイトをたてることはおすすめしないです。
・Osclass
・WordPress
・Bbpress(WordPressの掲示板機能を派生したプラグイン)
・EC-CUBE
・Magento(最近はめっきり少なくなりましたが…)
元々Magento(マジェント)は国境越えECを目的として一時人気で案件単価が高かったのですが次第にマッチングサイトの構築でつかえるCMSとしては少数派になってしまいました…
Osclass(サービス終了)
Osclassについては、ほぼほぼソースコードの更新がされておらず、
ついにはOsclass Wizard(Market)も昨年9月で閉鎖となりました。
日本語ファイルを販売されている会社さんもおられましたが、
すべてがすべて日本語化担っているわけではなくこれは少し使い物になるには膨大な調整が必要になるので諦めました。
Magento(マジェント)についても同じことが言えます。
詳細は、下記URL先の記事で詳しく説明されているので一度ご覧ください。
https://qiita.com/hiroism/items/a7842e9458512fbc0c14
WordPress
続いてWordPress(ワードプレス)ですが、マッチングサイトを作り易いのも確かです。
PHPで構成されており、プログラミングの知識がなくてもプラグインなどを入れればそこそこまでは形にできるかと思います。
しかし、整合性がとれないセキュリティホールや脆弱性、アップデートでの崩れからの微調整など
WordPressのアップデートが大きく動くたびに改修費用がかかる可能性が大きくなります。
最近では、SiteGuardなど強力なセキュリティプラグインもでてきましたので、一定の水準は保つことができそうですが
フリースクリプトとして世界中ローンチされているのでセキュリティに関してはおそらくリスクはあります。
【関連記事】WordPressを使ってマッチングサイトを構築する方法
これはアプリ運用でも同じく、アップルのアップデートに合わせてバグを随時アップデートしていかなければサービスとして成り立たないという点がアプリ化をする点でも覚悟をしなければならない点だと言えます。
EC-CUBE
つぎに、EC-CUBEをベースに作ろうとしましたが構造上の問題で実現不可としてダメになりました。
EC-CUBEについては、一見いけそうにみえましたが、EC-CUBE専用のプラグインを使っていくと必ずどこかでフックするため、また基本的にユーザーが出品する仕様に対しての構造ではなかったため、ここからのカスタマイズでほぼほぼ作り替えをおこなわなければダメであるということがわかり
フルスクラッチした方が早いという決断に至りました。
そこで生まれたのがMallento(マレント)というわけです。
最後に
実際に、大手企業様や学校などの公的機関をはじめ
プラットフォームサイト構築の決定版としてシェアを拡大し続けております。
マレント誕生秘話はこちらからもご覧いただけます。
さらに、マレントでは構築がしやすいように、MySQLやPHPを使っての開発
そして、フレームワークはシェアが多いLaravel(ララベル)を採用しております。
(MVC構造なので、エンジニアがそれぞれ干渉せずに作業を進行できます)
アンケートでは、こういった部分からMallentoを決定したとのご意見があり、嬉しい限りです。
マレントでは、EC-CUBEを使ってマッチングサイトを構築仕様として断念した経緯があるので、EC-CUBEからのカスタマイズはおすすめしませんが、どうしてもWordPressで構築したいということであれば下記記事をご覧ください。
開発版のご導入後は、マレント側に追加でご依頼していただくもよし、クラウドワークスなど外部のエンジニア様に実装してもらうもよしとライセンスにも幅を持たせて、サービス拡張を行いやすくできるように調整しております。
新規サービスの立ち上げは、フルスクラッチではなく、
基盤のできたマレントを使ってそこからサービスを大きくしていくことをお勧めさせていただきます!